国会内をさ迷うティラノサウルス 恐竜博写真館 〜同行二人ぶらり恐竜ツアー〜
あくまでベタな作りで恐竜賛歌。
誰も一緒に語ってくれないから恐竜賛歌。
おっす!オラ恐竜好き。




九月某日、世界最大の恐竜博2002に行こうと計画。
会場となる幕張メッセへは片道二時間1000円。
値段なぞなんのそので同行者と最寄り駅に午前八時半集合。

バスに乗ったりなんやらで九時会場着。
既にそこには長蛇の列……。
マジかよ…親子連れの列に混じって青ざめる二人。
入場券購買列に並び購入後、入場列に並び開場を待つ。

朝一に行ったのが幸を奏し九時半開場とともに入場。

しょっぱなから恐ろしい程身体の歪んだ恐竜博
マスコット「セイモくん」のお出迎えだ。
恐怖に半ちびり。
セイスモサウルス「セイモくん」記憶スケッチ「セイモくん」

「セイモくん」のモデルは全長35mの
世界最大級竜脚類セイスモサウルス。
しかしその中途半端な愛称のため
セイモスサウルスと間違える罠が待ち構える。

セイスモサウルス
***竜脚類ディプロドクス科
ジュラ紀
全長35m


入場直後、同行者が今日の為に充電したデジカメを忘れた事に気付く。
けしからん!
(ちなみに私はそんなモン持ってくる事すら思い至っていなかった)
背景はジュラ紀の植物を再現したモノデジカメを忘れた人(晒す)。

会場入口付近には「写真・ビデオ撮影禁止」とあるものの
そこら中で客がカメラをパシャパシャやってるわ
スタッフは「撮影の為に立ち止まらないで下さい」と叫ぶわ
既にナチュラルに黙認状態。
そうは云ってもデジカメどころかカメラ自体がない我々。
家族連れからカメラを奪取する方法を嵩じたその時
携帯電話にメールが届く。
あッ!「写メール」があるじゃないか!
携帯カメラ万歳!
これぞまさに文明の恩恵である。

以降携帯を構えながらひたすら練り歩く。

よく見ればいる赤丸内に注目

ジュラ紀森にて撮影。
多分過去世界最小と云われた恐竜コンプソグナトゥスと思われるが
はっきり云って画像が荒くてよく判別出来ない。
さすがは「写メール」。ハイテクだ。
ちなみに現在世界最小といわれるのはミクロラプトル。

コンプソグナトゥス
***獣脚類コンプソグナトゥス科
ジュラ紀
全長80p


ミクロラプトル
***獣脚類ドロマエオサウルス科
白亜紀
全長40〜50p


下からアングル下から見た首から頭部

全体全体図

中国で発掘されたダトウサウルスニ連発。
頭部と身体が離れていた状態で発掘されたらしく
もしかすると頭部は別の恐竜の可能性もあるらしい。
どっちにしろガニマタです(わかりづらいが)。

ダトウサウルス
***竜脚類ケティオサウルス科
ジュラ紀
全長14m


頭部頭部

更に何かの恐竜の頭部を撮影。
何かの、と云ういい加減な発言に当時の沸騰具合が忍ばれる。
あー本当なんの頭部だったんだろう。
多分アパトサウルスではないかと予想。

アパトサウルス
***竜脚類ディプロドクス科
ジュラ紀
全長20〜23m


頭部頭部

尾椎?尾椎…か?

上写真はブラキオサウルス頭部。
下写真はなんの恐竜かわからない多分尾椎。
種別どころか部品名すらわからない沸騰ぶり。
ブラキオサウルスの尾椎辺りではないかと推測。
とは云えやはり違う恐竜の可能性も相当でかい。
とりあえずブラキオと思われるので、頭部と画像を一括りとした。

ブラキオサウルス
***竜脚類ブラキオサウルス科
ジュラ紀
全長20〜25m


この頃の私は携帯で如何様に美しく撮影出来るかに燃えていた。
まさに写真を撮る者と被写体の一対一の戦いである。

よって結果名称など細かい事を失念したとしてもソレもまたひとつのロマン。

尾椎尾椎

ついでスーパーサウルスの巨大な尾椎を撮影。
小学生低学年くらいの大きさはあったかと。
ちなみに傍に肩甲骨もあり、母親にその巨大さを説明したところ
「そんな大きいなんてよっぽど健康だったのね」
……健康と肩甲をかけたらしい。
下らないダジャレは父親の仕事ですって……。

スーパーサウルス
***竜脚類ディプロドクス科
ジュラ紀後期
推定全長33m
現在ほとんど骨が発見されてない為全貌がわからない恐竜。


そしてついに今回の展示会最大の見世物セイスモサウルス登場。

脚部入りきらない

下半身入りきらない

どうしたって普通に入らない巨大さ。
地球上にこんな生物が何頭も闊歩したかと思うと浪漫である。
さすがにメインエベンターは企画盛り沢山でセイスモ紹介画像もあった。

タンカーに乗るセイスモ。
日本橋を練り歩くセイスモ。
日本橋で獣脚類に襲われかけるセイスモ。
どこぞの野球場のピッチャーマウンドに悠然と立つセイスモ。

凄まじいショッキング画像の数々を食い入るように見る子供達。
未来を担う子供達へ。

この画像は本物だぞ〜。

日本の夜明けは近そうです。

その後も「発掘体験コーナー」「セイスモサウルスの視界体験」など企画は沢山。
もちろん我々も親子連れの列に混じって体験。
どっちの体験コーナーも30秒で飽きましたが……。
また子供向け舞台も設置されアロサウルスの全身骨格像があった。
しかし司会のお姉さんのアニメ声に脱落を余儀なくされる。
またクリーニング作業を見れるコーナーもあった。
が、あまりに地味な作業な為子供達には不評なようであった。

アロサウルス
***獣脚類アロサウルス科
ジュラ紀
全長7〜8m


ちなみに大人に大人気だったのは発掘コーナー横の「休憩所」
あまりの人気に休憩するスペースもない程の本末転倒っぷり。
我々若いので、混雑する休憩所に見向きもせず先に進んだ。

そしてセイスモと並ぶ第二のメインイベント
アフリカの恐竜達コーナーに差し掛かる。

そこで重大発見

携帯の充電が切れそうだ!

結局この先は選んで撮影するより他は選択肢がない事態に追いこまれる。
ホントもう同行者とか撮ってる場合じゃなかったよ。

スコミムススコミムス

頭部ティラノサウルス

さすがアフリカの恐竜。なんか兇暴そうだ。
って、ティラノはアフリカじゃねぇッ!!
スコミムスとティラノサウルスは大きさはほぼ同じです。
しかし常食が違うせいかその歯はティラノの方が二倍近くも大きく頑丈です。
(ティラノサウルスは肉食・スコミムスは魚食と推測される)
アフリカ恐竜コーナーで並んでいたので比べやすくてとってもわかりやすかったです。

って、ティラノはアフリカじゃねぇって!!!

スコミムス
***獣脚類スピノサウルス科
白亜紀
全長11m


ティラノサウルス
***獣脚類ティラノサウルス科
白亜紀
全長10〜13m


例えセイスモがメインだろーとアフリカがメインだろーと
やはりヒーローはティラノサウルス
今回はティラノは頭部しかいなかった為か、頭部の前は盛況であった。
イヤでもマジ写真撮ろうと携帯構えると誰かの頭部がウロチョロと。
テメーの頭部じゃねぇ!ティラノの頭部が撮りてぇんだ!!
と、何度潰してやろうと思った事やら。
苦労の末邪魔者が一切入ってない写真が撮れました(爽)。

ティラノと対面して大満足でアフリカ恐竜コーナーを移動。
次は最近定番となっている学説。
「恐竜の子孫は鳥だった」コーナーへ。
まずドロマエオサウルスに襲われるヒパクロサウルス全体骨格がお出迎え。
ヒパクロを助けようとドロマエオに石ころを投げるガキも一緒にお出迎え。
ママンに怒られていました。
残念ながら携帯充電切れの為やる気なく石を投げるガキの顔は撮れなかった。

ドロマエオサウルス
***獣脚類ドロマエオサウルス科
白亜紀
全長2.5m
鳥類と近縁で知られる恐竜。


ヒパクロサウルス
***鳥脚類ハドロサウルス科
白亜紀
全長4m


羽毛中国鳥竜

それから鳥が恐竜の子孫である証拠と噂の羽毛恐竜を見る。
確かに化石に羽毛とおぼしき毛のようなモノがある事を確認。
初めて生で見てプチ興奮状態。
上図はその中の中国鳥竜。
携帯撮影では羽毛まで確認できないのが残念。

中国鳥竜
***獣脚類ドロマエオサウルス科
白亜紀
全長1.2m
鳥類と近縁で知られる恐竜。


もうココまで来るとアレである。
長かった祭も終焉である。
終焉には終焉に相応しくKT境界の写真が飾ってあった。
散々恐竜骨格を出したオオトリは、写真。
和食で米を最後一口残して茶かけて食うような風雅さだ。
そんなこんなで惜しみつつも最後のKT境界を楽しむ。
ちなみに境界線が見えるフリをしてみたが
はっきり云ってよぅわからんかったです。

KT境界
***約全生物の90科、無脊椎動物の66.3%が忽然と姿を消す
6500万年前白亜紀〜第三紀の地層の境界線を指す。
イタリア等のKT境界からは通常より多いイリジウムが検出されている。
イリジウムは隕石に多く含まれている為今から6500万年前に
大規模な隕石衝突があったと推測される。


出る前にディノサウルスショップで恐竜博限定チョコラサウルスを購入。
はっきり云って五個パックの出来は結構良い。
ご興味ある方にはマジお勧め。
ちなみに限定パックの中身は

セイスモサウルス全身骨格像・復元像
アクロカントサウルス復元像
ステゴサウルス復元像
ディノニクス復元像

以上五点。アクロカント骨格もゲットしたので後一種でコンプリだ。
残念ながらもう行かないからゲット出来ないけどね……。

そんなこんなで同行者もチョコラサウルスとポスカを買いご満悦。
大人2500円で有意義な半日を過ごしたのでありました。

ちなみに観覧を終えて見た入場待ちの列。

……入場まで一時間待ち

あー朝早く行って良かった……。





参考文献
***「世界最大の恐竜博2002」
***「ニュートン恐竜のすべて」



モドル